納音(なっちん)占いのルーツ
納音(なっちん)占いのベースになった考え方は、古くは中国の殷の時代からある「十干」「十二支」、そこから派生した「六十干支」がルーツになっており、古代の中国では六十の周期で日が数えられたと言われています。
十干の「干」は「幹」、十二支の「支」は「枝」で、「幹枝」を表し、この十干と十二支を組み合わせた六十通り(最小公倍数)の干支ができます。この六十の周期で日が数えられた事に由来します。
甲子(きのえね)にはじまり癸亥(みずのとい)に終わる十干十二支の組合せを「六十花甲子」と呼びます。
六十干支について
六十干支の六十個有る干支を巡ることは、一つの人生を生き切ったことを意味し、新たに次の人生に誕生するということで「還暦」を祝うという習慣が日本にも有り、全くなじみのない考えでは有りません。
また、この六十干支を使っての占いというのは「四柱推命 」などにも通じるものがありますので、納音(なっちん)占いってなんだろう?と思っている方も、実は以外と身近なものであると感じていただけるのではないでしょうか?
納音(なっちん)占いの流行
『今昔物語』『古今著聞集 』『宇治拾遺物語』にて、占いの力を高く評価されていたのが阿倍清明です。この時代に天皇から占いを頼まれるなど、国にかかわることまで占いを行うなど、最も流行していったのが平安時代になります。
現在でも納音(なっちん)占いを陰陽師阿倍清明の秘伝などといわれるのは、書物に残るほど有名でこの時代に流行していた事が挙げられるでしょう。