「イスラム占星術」と言うのも実はあります。
意外と勘違いされることがあるのですが、イスラムは予言や占星術を否定してません。
彼らにとって重要なのは、それが自らの信仰とアッラーを損なわないか否かであって、暦や占星術などは、寧ろ好ましいもの、必要なものと考えられています。
それは宗教暦の制定、断食月の確認、礼拝時刻の規定などに広く利用されているのをみれば分かるでしょう。
また、イスラムの世界でも多くの占星術書が著わされ、「判断の書」や「誕生大全」によって星辰の影響は胎児にも及ぶと説かれたりしております。
その中で最も著名な書籍が「占星術入門」という本で、イスラム占星術では最高峰と見なされたイラン人のアブ・マーシャルが作者です。
この本は11世紀後半にヨーロッパに伝えられ、アブ・マーシャルが編み出した「イスラム占星術」のホロスコープはヨーロッパにおいてもその礎を築くまでに広まりました。
アブ・マーシャルこそがホロスコープ作成を世に広めた存在といえるでしょう。
意外と知られていませんが、「イスラム占星術」は占いの世界に大きな影響を与えているのです。